Shopify Canvasでは、利用条件を満たすマーチャントがSidekickにオンラインストアのテーマ作成や変更を依頼し、ストアの各テンプレートで結果を確認できる。2026年10月1日に始まった早期アクセスでは、利用できるのはデスクトップ、対象プラン、Shopify開発のテーマまたはカスタムテーマに限られる。このガイドでは、Canvasで独立した下書きテーマを作り、確認中は未公開にしておく手順を説明する。

大きな変化

  • 何が変わったか:ShopifyはSidekickによるテーマファイル編集をビジュアル作業空間に取り込み、複数のストアテンプレートを並べて、編集中のテーマを変更に合わせて表示できるようにした。
  • なぜ重要か:マーチャントはテーマの方向性をSidekickに伝え、公開を決める前に、複数のテンプレートと画面幅で結果を確認できる。
  • 今後の注目点:早期アクセスでは、Shopify Theme Storeの第三者製テーマ、アプリブロックと埋め込み、Markets、翻訳、テーマ更新は対象外だ。ShopifyはCanvas専用の料金を公表しておらず、「20分でストアを構築できる」という主張を裏付ける独立した根拠も公表していない。

このガイドは、顧客に変更を見せずに新しいストアデザインを試したいShopifyのマーチャントやスタッフ向けだ。以下の手順は、2026年10月2日に確認したShopifyの現行ヘルプセンターに基づく。BIG CHANGEはCanvasにアクセスしておらず、操作を試していない。

開始前に利用条件を確認する

Canvasは早期アクセス中で、一部のストアのみが利用できる。Shopifyの利用要件ページは10月2日に確認したもので、ストアはテーマのカスタマイズが含まれるプランを利用し、Canvasにはデスクトップ端末からアクセスする必要がある。また、スタッフアカウントにはオンラインストア > テーマ > コードを編集の権限が必要だ。Canvasが対応するのはShopify開発のテーマとカスタムテーマで、開始時点ではShopify Theme Storeの第三者製テーマに対応していない。

作りたいブランドやストアの簡単な説明、または出発点にする既存の対応テーマを用意する。Canvasは新しいテーマ、または既存テーマの別コピーを作る。どちらの方法でも、選んだ既存テーマそのものが直接変更されることはない。

Shopifyの告知によると、Canvasは10月1日以降、数日かけてマーチャントに順次提供される予定だった。現在のヘルプセンターもアクセスを早期アクセスに限定しており、告知ではすべてのストアに提供済みとは約束していない。Canvas専用の追加料金は記載されていない。文書で示されるプラン要件はテーマのカスタマイズを利用できることなので、手順を試す前に自分のプランを確認する。

新しいテーマを作り、未公開のままにする

  1. デスクトップでShopify管理画面を開き、オンラインストアに移動して新規を選ぶ。Canvasのヘルプセンターは、この経路でテーマを作る方法を案内している。
  2. Sidekickのチャットで、ブランドと作りたいストアについて説明する。Shopifyによると、Sidekickはその説明をもとにテーマを作成し、Canvasで開く。
  3. Canvasの作業空間にテーマが表示されるまで待つ。Shopifyによると、新しいテーマはテーマライブラリに未公開のテーマとして追加される。確認中はこのコピーを編集する。
  4. 作業空間の概要でテンプレートを移動し、確認したいページを開く。Canvasのナビゲーションガイドによると、テンプレートを開いて全画面プレビューを表示し、利用できる場合は商品、コレクション、ページのバリエーションを選択できる。
  5. Sidekickに具体的な変更を依頼するか、ブロックを選択して設定やテキストを編集する。Shopifyによると、変更は自動保存される。未公開テーマでの変更はCanvasとそのプレビューに反映されるが、公開中のテーマではないため顧客には表示されない。
  6. 公開を決める前に、関係するテンプレートとプレビューの画面幅を確認する。Shopifyのナビゲーションガイドには、デスクトップ、タブレット、モバイルなどの画面幅プリセットが記載されている。各幅で確認したいページが想定どおり表示されるか確かめる。Canvasの概要画面はデスクトップ専用だが、デスクトップの作業空間内で画面幅に応じた表示を確認できる。

対応済みテーマに変更を試したい場合は、下書きコピーを作成できる。オンラインストアでテーマのアクションメニューを開き、Canvasで複製を選ぶ。Shopifyによると、元のテーマはテーマライブラリに残り、コピーがCanvasで開く。二つのテーマは別々に管理され、一方への変更は他方に反映されない。公開前に、使う予定のコピーに最新の変更が含まれているか確認する。

どの操作で変更が公開されるかを把握する

新規作成または複製した未公開テーマでは、変更はそのテーマに保存されるが、公開するまでは一般に表示されない。Shopifyの公開手順では、公開をクリックし、確認ダイアログで変更内容を確認してから変更を公開をクリックするよう案内している。この最後の確認でテーマがオンラインストアに反映される。プレビューだけが目的なら、ここで確定しない。

Canvasで現在の公開テーマを編集する場合は挙動が異なる。Canvas内では変更が保存される一方、顧客には従来の公開版が表示され続ける。Shopifyによると、変更を反映するには更新を選び、内容を確認したうえで変更を公開をクリックする必要がある。より慎重に確認するなら、別の未公開テーマで作業する。

使う予定のテーマがテーマライブラリで未公開と表示され、プレビューで確認対象のテンプレートと商品バリエーションを見られ、まだ変更を公開していなければ、確認は完了とみなせる。Shopifyによると、未公開テーマは顧客に見せずにプレビューできる。一般的なテーマプレビューの説明では、他の人とプレビューリンクを共有する方法も案内されている。リンクを知っている人なら誰でも閲覧でき、有効期限は2日なので、共有先に注意する。

利用上の制限を把握する

Shopifyの提供開始版では、すべてのテーマ関連作業ができるわけではない。要件ページによると、Canvas内でテーマのコンテンツを直接翻訳することはできず、代わりにTranslate & Adaptアプリを使う。Canvas内でテンプレートに新しいブロックを手動追加することはできないが、ShopifyはSidekickに追加を頼めるとしている。Canvasではアプリブロックやアプリ埋め込みの追加・設定、Marketsごとのテーマ調整もできない。Shopifyの公開時変更履歴でも、Markets、ロールアウト、翻訳、アプリブロックと埋め込みは提供開始時の対象外とされている。

Canvasで編集したテーマはテーマ更新を受け取らず、要件ページによるとファイルをダウンロードすることもできない。第三者製のTheme Storeテーマ、アプリ拡張機能、翻訳済みテーマコンテンツ、Markets、テーマ更新を利用している場合は、Canvasを使う前に未対応の作業がないか確認する。

Shopifyはまた、一部の古いテーマではプレビュー上のテキストを直接編集できないとしている。Sidekickが変更を加えると、取り消し履歴は消去される。Shopifyによると、Sidekickに元に戻すよう依頼するか、テーマ履歴から以前のバージョンを復元できる。復元前にバージョンとプレビューを確認し、納得するまではテーマを未公開にしておく。

Shopifyが確認したことと、まだ示していないこと

Shopifyは10月1日、Sidekickがテーマファイルをまとめて変更し、マーチャントがテンプレート全体を一度に確認できる作業空間としてCanvasを発表した。同社によると、Sidekickはコードを検証し、反復作業中にスクリーンショットを確認する。同社の10月1日の発表で、Shopifyの幹部Ben Sehlは、マーチャントが20分で完全なカスタムストアを作れると述べた。この説明はShopifyによるものだ。発表資料には、再現可能な所要時間調査、エラー率、アクセシビリティ評価、コンバージョン結果、独立した比較は含まれていない。

TechCrunchの独立報道は、CanvasをShopifyの従来のセクション・ブロック型テーマエディターと比較し、より深いカスタマイズには一般にコードまたは開発者が必要だったと伝えている。同記事は、提供開始時の対象外機能とデスクトップ限定についても報じている。これは発表時の報道であり、性能を独立評価したものではない。

出典・参考資料