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# AIの利用はコーディング以外にも広がる。その活用の深さを示すのは難しい

> 調査では職場でのAI利用拡大が示され、実験では特定の作業で成果と失敗の両方が見つかっている。利用データだけでは、他の職種でもコーディングと同じ深さで使われるようになるかはまだ分からない。

By BIG CHANGE Editorial

Published: 2026-10-02T04:10:34.217Z
Updated: 2026-10-02T04:10:34.217Z
Canonical: https://bigchange.ai/blog/ai-use-beyond-coding-workplace-evidence

![A seated person works at a laptop while holding a blank sheet of paper at a wooden table.](https://bigchange.ai/api/media/file/ai-work-beyond-coding-hero-v2-1.png)
AI-generated by OpenAI; BIG CHANGE conceptual editorial illustration.

2026年第2四半期までに、米国の就業者の5人に2人近くが、前週に仕事で生成AIを使ったと回答した。一方、セントルイス連銀、ヴァンダービルト大学、ハーバード大学の研究者による[全国調査トラッカー](https://fredblog.stlouisfed.org/2026/08/does-generative-ai-save-time-at-work/)によると、就業者全体の労働時間のうちAIが支援した割合は6.3%だった。前者は利用した人の割合、後者は利用時間の割合を数えている。どちらの数字も、仕事の質や企業の収益、雇用が失われたかどうかを示すものではない。

ソフトウェア開発者以外の仕事でも、同じように頻繁にAIが使われるようになるのかを考える際には、こうした違いが重要だ。プラットフォームの記録では、法務、営業、マーケティングなどで試行が広がっている。実験では、コーディング以外の作業でも実際の成果向上が確認されている。その一方で、ツールを使えるだけではほとんど変化しない場合や、整った回答が誤っている場合もある。

## 大きな変化

- **何が変わったのか:** AI各社は、より多くの業務分野で継続的な利用やエージェントの稼働を報告している。一方、独立した調査でも、米国の就業者の週単位の利用が広がっている。
- **なぜ重要なのか:** ツールが既存の業務フローに合えば利用は広がるが、成果は作業の状況や検証方法に左右される。導入状況と併せて成果指標も必要だ。
- **今後の注目点:** 作業の反復利用、検証済みの出力品質、コーディング以外での純便益だ。現時点の証拠からは、他の職種がいつコーディング並みの利用水準に達するのか、雇用に何が起きるのかは分からない。

## 数字が測っているものはそれぞれ異なる

「[リアルタイム人口調査](https://fredblog.stlouisfed.org/2026/08/does-generative-ai-save-time-at-work/)」は、米国在住の18~64歳を対象とする全国代表性のあるオンライン標本に、仕事でのAI利用を尋ねている。前週の利用率は、2024年第3四半期の28.2%から2026年第2四半期には39.2%に上昇した。就業者全体の労働時間のうちAIの支援を受けた時間の推計割合も、4.1%から6.3%になった。回答者は、直近の四半期に総労働時間の2.2%をAIが節約したとも推定している。この最後の数字は、記憶に基づく時間の節約であり、実測された生産性や収益の向上ではない。

OpenAIが把握しているのは、これとは異なる、自社の法人顧客内の活動だ。同社の[8月版「Enterprise Signals」レポート](https://openai.com/signals/enterprise-data/)によると、2026年2月から6月にかけて、週次アクティブCodexユーザーは法務で108倍、営業・採用で41倍、マーケティングで26倍に増えた。エンジニアリングでは5倍だった。基準となる利用者数は公表されていないため、AIを使う弁護士とエンジニアの人数や、それぞれの職種の仕事に占める割合を比較することはできない。6月には、法人顧客におけるCodexとChatGPTの合計出力トークンのうち、Codexが64%を占めた。エージェントの実行時間が長いほどトークン数は増える。この割合は、利用する従業員の割合でも価値の指標でもない。OpenAIはこれらの製品を販売しており、利用拡大を示す利害関係がある。

OpenAIが別途実施した、米国のChatGPTメッセージ80万件超の[調査](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report.pdf)では、7月の発表時点で、仕事関連メッセージの16.8%がユーザー自身の職業とは異なる職業に関連する作業に分類された。職業に対応付けられるほど具体的なメッセージに限ると、その割合は43.5%だった。[9月の追跡調査](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report-202609.pdf)では、一部の従業員が翌月にもそうした作業を再び依頼していたことが分かった。これらは標本に含まれる利用者のメッセージ比率であり、職業は企業向け登録情報から推定している。人々が何を頼み、再び依頼するかは示すが、作業が完了したか、仕事の内容が変わったかは示さない。

Anthropicの[6月版「Economic Index」](https://www.anthropic.com/research/economic-index-june-2026-report)も、自社サービス上の活動を調べている。より細かい標本で勤務時間中の利用パターンを捉え、チャット、Cowork、同社のAPI利用を区別している。関連する調査では、Claudeを5回以上利用した約9,700人の回答を利用状況と結び付けた。Anthropic自身が、回答者は労働力全体を代表していないと注意を促している。回答者の約30%はコンピューター・数学系の職種だったが、米国の雇用に占める同職種の割合は約4%だった。現場作業系の職種は過少代表だった。先行する[3月版の指標](https://www.anthropic.com/research/economic-index-march-2026-report)では、2026年2月のClaude.aiの会話の35%がコンピューター・数学系の作業に関係していた。これは一つの製品内の会話の割合であり、AIを使う開発者の割合ではない。また、コーディング利用はAPIにも移りつつあった。各社のトラフィックからは、プラットフォーム内の作業内容や頻度は分かるが、それだけで職種全体の導入率を算出することはできない。

## 生産性は作業内容と検証方法に左右される

5,172人の顧客サポート担当者を対象とする[段階的な導入実験](https://doi.org/10.1093/qje/qjae044)では、会話支援AIへのアクセスによって、1時間当たりの対応解決件数が平均15%増えた。経験や技能の少ない担当者では、速度と品質の両方が向上した。最も経験豊富で技能の高い担当者は、速度がわずかに上がる一方、品質が小幅に低下した。顧客はより丁寧になり、管理者への取り次ぎを求める頻度も下がった。この研究は、対応件数やエスカレーションを追跡できる一社のサポート業務を測定したもので、他社の窓口業務の収益を算出したわけではない。

66社の知識労働者7,137人を対象とした[実験](https://www.nber.org/papers/w33795)では、メール、会議、文書作成ソフトに組み込んだAIツールを無作為に提供した。6カ月の調査後半では、ツールを使った介入対象者の80%が、週当たりのメール作業時間を2時間減らし、通常の勤務時間外に働く時間も短縮した。個人にツールを提供しただけでは、作業量や作業構成に広範な変化は検出されなかった。著者3人はMicrosoft Researchに所属していた。また、ツールを開発したMicrosoftは実験を共同で企画し、製品の利用記録も提供した。この結果が対象とするのは参加企業であり、オフィスワーク全体ではない。

ボストン コンサルティング グループのコンサルタント758人を対象にした[フィールド実験](https://www.hbs.edu/ris/Publication%20Files/dell-acqua-et-al-2026-navigating-the-jagged-technological-frontier_5c589c8c-fbb5-458f-b285-c944746cd717.pdf)は、2023年に実施され、2026年3月に公表された。GPT-4の得意分野に合うよう意図的に選ばれた作業では、より速く、評価の高い成果が得られた。一方、聞き取りの証拠を解釈する別の事例では、AI利用者が誤答する確率が高かった。BCGが共同研究したこの実験は、定義された課題を検証したもので、顧客に提供した成果を測定したものではない。

METRが、経験豊富なオープンソース開発者16人に、彼らが精通するリポジトリの246件の課題を解いてもらった[無作為化研究](https://metr.org/blog/2025-07-10-early-2025-ai-experienced-os-dev-study/)では、2025年初頭のAIツールを使うと完了までの時間が19%長くなった。それでも開発者は、ツールによって作業が速くなったと考えていた。[METRが後に実施した試み](https://metr.org/blog/2026-02-24-uplift-update/)では新しいツールによる向上が示唆されたが、研究者は推計の信頼性が低いと判断した。AIなしでは作業したくない開発者が参加を辞退し、複数のエージェントの並行作業が時間計測を複雑にしたためだ。したがって、これらの研究から、ツールや時期を問わず共通する単一のコーディング生産性効果を確定することはできない。

コードには、比較的確認しやすいフィードバックがある。リポジトリには文脈や変更履歴が残り、ビルド、テスト、レビューで問題が見つかることもある。それでも、テストに通ることだけで成果物全体を評価できるわけではない。顧客サポートでは、問題が解決したかや顧客の反応が別の手掛かりになる。メールの下書きは時間を節約しても、企業の産出量を変えないかもしれない。法務、金融、医療の提案では、影響の大きさに応じた検証が必要であり、購入者はツール料金だけでなく確認作業も考慮しなければならない。測定上の課題はそれぞれ異なるため、利用の有無だけから同等の活用度や価値を判断することはできない。

## 給与に表れる前に仕事が変わることもある

デンマークでは、研究者がAIの影響を受けやすい11職種の従業員調査と7,000の職場を行政記録に結び付けた。その[2026年3月改訂版](https://www.nber.org/papers/w33777)は、企業のチャットボット導入や申告された作業内容の変化を確認した一方、ChatGPT公開から2年後の時点で、従業員や職場単位の賃金や記録上の労働時間に検出可能な影響は見つからなかった。推計では2%を超える影響は除外される。この結果の範囲はデンマーク、対象職種、調査期間に限られる。後の導入拡大によって雇用が変わらないと証明するものではない。

従業員にとって、継続的な利用は担当作業の幅が広がることや、メールに費やす時間が減ることを意味するかもしれない。購入者が知りたいのは、業務全体として許容できる費用で信頼できる成果を出せるかどうかだ。サポートの回答を受け取る人や専門家の助言を頼りにする人にとっては、それが正確で、責任の所在が明確かが重要になる。現在の証拠は、コーディング以外にも利用が広がり、特定の作業で測定可能な成果があることを裏付けている。しかし、他の職種がいつソフトウェア開発と同じ深さで利用するようになるのか、職種横断で生産性や雇用にどのような影響が出るのかを示すには至っていない。

## 出典・参考資料

- [セントルイス連銀によるリアルタイム人口調査の導入状況トラッカー解説](https://fredblog.stlouisfed.org/2026/08/does-generative-ai-save-time-at-work/)、2026年8月27日:米国の前週の利用率、AI支援を受けた労働時間、自己申告による時間節約を掲載。成果物の質や収益は観測していない。
- [OpenAI「Enterprise Signals」](https://openai.com/signals/enterprise-data/)、2026年8月12日更新:OpenAIの法人顧客内の利用状況を、トークン数と週次アクティブユーザー数で示す。増加率の基準となる人数は公表されていない。
- [OpenAI「Work at the Frontier」](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report.pdf)、2026年7月、および[9月の追跡調査](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report-202609.pdf):標本に含まれる法人ユーザーのChatGPTメッセージ分類と反復利用を扱う。仕事の完了状況を示すものではない。
- [Anthropic「Economic Index: Cadences」](https://www.anthropic.com/research/economic-index-june-2026-report)、2026年6月26日、および[「Learning Curves」](https://www.anthropic.com/research/economic-index-march-2026-report)、2026年3月24日:Claudeの活動、出力の種類、選定された利用者への調査を掲載。分母はAnthropicのトラフィックと回答者である。
- [Brynjolfsson、Li、Raymond「Generative AI at Work」](https://doi.org/10.1093/qje/qjae044)、2025年2月4日にオンライン公開、5月号の*「Quarterly Journal of Economics」*掲載:一社の段階的導入実験におけるサポート担当者の生産性、技能別の違い、顧客の反応を測定。
- [Dillonほか「Shifting Work Patterns with Generative AI」](https://www.nber.org/papers/w33795)、2025年11月改訂:参加企業でのAI利用の無作為提供、メールに費やす時間、作業構成を調査。著者3人がMicrosoft Researchに所属し、Microsoftは実験を共同で企画した。
- [Dell'Acquaほか「Navigating the Jagged Technological Frontier」](https://www.hbs.edu/ris/Publication%20Files/dell-acqua-et-al-2026-navigating-the-jagged-technological-frontier_5c589c8c-fbb5-458f-b285-c944746cd717.pdf)、2023年に実験を実施し、2026年3月11日に公表:異なるコンサルティング課題で作業速度、評価された品質、誤りを測定。
- [METRの開発者実験](https://metr.org/blog/2025-07-10-early-2025-ai-experienced-os-dev-study/)および[2026年2月の更新](https://metr.org/blog/2026-02-24-uplift-update/):コーディングの無作為化実験と、後続研究における選択バイアスの問題。
- [Humlum、Vestergaard「Still Waters, Rapid Currents」](https://www.nber.org/papers/w33777)、2026年3月改訂:デンマークの従業員・職場調査を行政上の労働時間・賃金記録に結び付けて分析。

## Sources

- [生成AIは仕事の時間を節約するのか?](https://fredblog.stlouisfed.org/2026/08/does-generative-ai-save-time-at-work/) — 米国の代表性のあるオンライン調査:前週の利用、AI支援を受けた労働時間、自己申告の節約時間を調査。成果や収益の検証はない。
- [法人向け利用の動向](https://openai.com/signals/enterprise-data/) — OpenAIの法人顧客におけるCodex利用者とトークン構成の計測。基準となる人数の非公開とトークン数の多いエージェントにより、推論には限界がある。
- [「Work at the Frontier: How AI is expanding what people do at work」](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report.pdf) — OpenAIによる仕事関連メッセージ80万件超の分類。職業外の作業の割合はメッセージの比率であり、完了した仕事の割合ではない。
- [「Work at the Frontier: How workers are unlocking new ways of working」](https://cdn.openai.com/pdf/work-at-the-frontier-report-202609.pdf) — OpenAIによる選定利用者の反復利用調査。依頼の反復は仕事の再設計を立証しない。
- [Anthropic「Economic Index: Cadences」](https://www.anthropic.com/research/economic-index-june-2026-report) — Claudeの利用パターンと、選定された約9,700人への代表性のない調査。
- [Anthropic「Economic Index: Learning Curves」](https://www.anthropic.com/research/economic-index-march-2026-report) — 2026年2月のClaude.aiおよびAPI標本。コーディング関連の35%はClaude.aiでの会話に占める割合。
- [「Generative AI at Work」](https://doi.org/10.1093/qje/qjae044) — 2025年5月号のQJE掲載研究。一社のサポート業務の担当者5,172人を対象に、1時間当たりの対応解決件数が平均15%増加。初心者で向上が大きく、最上位の技能を持つ従業員には小幅な品質低下が見られた。顧客はより丁寧になり、管理者への取り次ぎを求める頻度も低下。一般的な投資収益率や雇用への影響は示さない。
- [「Shifting Work Patterns with Generative AI」](https://www.nber.org/papers/w33795) — NBER 2025年5月号、2025年11月改訂(日付の記載なし)。66社の従業員7,137人を対象とした無作為化研究。著者3人はMicrosoft Researchに所属。Microsoftはツールを開発し、研究を共同で企画して利用記録を提供した。
- [「Navigating the Jagged Technological Frontier」](https://www.hbs.edu/ris/Publication%20Files/dell-acqua-et-al-2026-navigating-the-jagged-technological-frontier_5c589c8c-fbb5-458f-b285-c944746cd717.pdf) — BCGと関連する管理下のコンサルタント課題を2023年に実施し、2026年3月11日にOrganization Scienceで公表。成果や誤りは課題によって異なり、顧客向けの実績を示すものではない。
- [METRによる2025年初頭の開発者生産性調査](https://metr.org/blog/2025-07-10-early-2025-ai-experienced-os-dev-study/) — 無作為化された開発者16人・課題246件の研究。限定的な標本で、当時のツールを使うと所要時間が19%長かった。
- [METR開発者生産性実験の更新](https://metr.org/blog/2026-02-24-uplift-update/) — 研究者は、選択バイアスと時間計測の問題により後続研究の速度向上推計が信頼できない理由を説明している。
- [「Still Waters, Rapid Currents」](https://www.nber.org/papers/w33777) — NBER 2025年5月号、2026年3月改訂(日付の記載なし)。デンマークの調査・行政記録研究では、賃金と記録された労働時間への初期影響は限定的で、統計的に確認されなかった。
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