FLUX 3 Imageでは、画像プロンプトの一部として長方形の領域を指定し、個々の要素をどこに配置するか指示できる。同じ仕組みで参照画像も編集できる。各要素について、元画像内の位置、移動先、変更内容を指定できる。Black Forest Labsは画像エンドポイントを 2026年10月1日付のリリースノートに追加した。

デザイナーやクリエイターにとって重要なのは、画像全体の構図を組み立てる場合と、既存画像の要素を変更する場合を区別することだ。このガイドでは、どちらを選ぶか、長方形を必要な座標に変換する方法、APIの結果を取得する方法を説明する。2026年10月3日に確認したドキュメントに基づくガイドであり、BIG CHANGEはこの製品を使って画像を生成・編集していない。

大きな変化

  • 何が変わったか: BFLが10月1日に公開したリリースでは、 v1/flux-3-imageを通じた構図指定と編集方法が説明されている。シーンの説明とJSON形式の要素表を一つのプロンプトにまとめ、ボックスで配置や変更箇所を指定する。 BFLのリリースノート
  • なぜ重要か: クリエイターは、予定した長方形を座標に変換し、参照画像内のどの要素を残す、移動する、置き換えるかを指定できる。実際に決めるべきなのは、画像全体の構図、簡単な指示、明示的な編集表のどこまで指定するかだ。 BFLのボックス解説
  • 今後の注目点: 送信前に解像度と予算を決める。公開されている 1k と 4k の料金は、それぞれ1枚当たり0.048ドルと0.607ドルだ。ボックスから要素がはみ出すことがあり、編集によって周辺の照明、影、反射まで変わる可能性があるため、出力全体を確認する。 BFLの料金情報、 編集上の制約

ブラウザー版とAPI版のどちらを使うか

BFLの 製品ページ では、ブラウザーのPlaygroundでボックスを描く方法と、レイアウトを記述したプロンプトをAPIへ送る方法という2つの入口を紹介している。 ドキュメントからはPlaygroundにも移動でき 、コードを書かずに使える。領域を直接描きたいならブラウザー版を使い、リクエストで座標を指定してプログラムから結果を取得したいならAPIを使う。現在のPlaygroundの操作画面は確認していないため、以下ではボタン操作の手順ではなく、ドキュメントに記載されたリクエスト形式を説明する。

APIを使うには、BFLアカウントを作成してクレジットを追加し、キーを ダッシュボードから取得する。JSON形式で POST リクエストを https://api.bfl.ai/v1/flux-3-imageで送信し、 Content-Type: application/json あわせてAPIキーを x-key ヘッダーに含める。必須項目は prompt だけだ。 BFLの生成ガイド、 料金とセットアップ

FLUX 3 ImageとFLUX 3 Devは区別が必要だ。ここでの手順はBFLがホストするImageエンドポイントを対象としている。Image製品ページでは、商用ウェイトのライセンスを営業窓口経由で提供している。今回確認した出典からは、FLUX 3 Imageのオープンウェイトをダウンロードできるとは確認できない。 FLUX 3 Imageの利用方法

画像のどの範囲を指定するか決める

タスク

ドキュメントに記載された入力

使う制御方法

新しい構図を生成する

シーンのプロンプト。必要に応じて要素表を追加

bbox 配置が重要な要素ごとに

特定できる要素を変更する

指示と参照画像1枚

詳細な指示だけで十分な場合もある。展開後のプロンプトを確認する

編集対象の要素を正確に選ぶ

指示、参照画像、編集表

変更しない要素には保持行を設け、元画像と移動先のボックスを指定する

参照画像を組み合わせる

各画像の役割を説明するプロンプトと、2〜10枚の画像

どの画像が各被写体、物体、背景を提供するか指定する

BFLによると、簡単な編集ではプロンプトの展開時にボックスが自動的に設定されることがある。明示的に制御するには、自分で表を指定する。通常の指示で「image 1」と言えば最初の参照画像を指す。編集行では、同じ参照画像が ref_image_0に対応する。 BFLの編集ガイド

参照画像は images URLまたはBase64データとして指定し、文字列またはリストで渡す。指定できる画像は1〜10枚で、各画像のサイズは256×256ピクセルから16メガピクセルまで。デフォルトの aspect_ratio は autoとなる。参照画像があれば1枚目に合わせ、なければ正方形を生成する。必要な縦横比がある場合は明示的に指定する。 BFLのエンドポイント概要

長方形をボックスに変換する

各ボックスは [top, left, bottom, right]で指定し、座標には0から1000までの整数を使う。縦方向の座標が先だ。各軸は画像全体を独立して使うため、グリッドは横長でも縦長でもキャンバスに合わせて伸縮する。 BFLのボックス形式

ピクセル位置を変換するには、上端と下端の位置を画像の高さで割り、左端と右端の位置を画像の幅で割る。それぞれの値に1000を掛けて丸める。BFLの説明では1920×1080のキャンバスを使っている。

辺

ピクセル位置

計算

グリッド値

上端

108

108 ÷ 1080 × 1000

100

左端

384

384 ÷ 1920 × 1000

200

下端

972

972 ÷ 1080 × 1000

900

右端

1536

1536 ÷ 1920 × 1000

800

したがってボックスは [100, 200, 900, 800]となる。縦方向はフレームの10%から90%、横方向は20%から80%を占める。この計算から、幅と高さを入れ替えたり、上端より先に左端を入力したりすると、意図した領域が変わる理由が分かる。レイアウトの設計に使った縦横比を維持する。 BFLの座標変換

新しい画像を構成する

画像全体の説明を書き、要素ごとに <id> マーカーを付ける。各要素について id、 bbox 、 desc を含むJSON配列を追加する。この配列は prompt内のテキストであり、APIのトップレベルにある別フィールドではない。

BFLがドキュメントで示す走る人影の例では、背景がキャンバス全体を覆い、人物は中央のボックスに配置される。以下は同じレイアウトに沿った短縮版のリクエストであり、BIG CHANGEでは実行していない。

JSON
{
  "prompt": "A black running silhouette <silhouette_1> on a chartreuse background <background_1>. [{\"id\":\"background_1\",\"bbox\":[0,0,1000,1000],\"desc\":\"Chartreuse background with paper texture\"},{\"id\":\"silhouette_1\",\"bbox\":[150,150,850,850],\"desc\":\"Black running silhouette with stippled texture\"}]",
  "aspect_ratio": "1:1",
  "resolution": "1k"
}

文字を含むレイアウトでは、各行を個別の行として指定し、求める文言を正確に descに入れる。ボックスは配置と大きさの目安であり、要素が領域からはみ出すこともあるとBFLは注意している。厳密なクリッピングマスクではない。 BFLの構図チュートリアルと制限

既存画像を編集する

元画像を imagesに指定する。編集行では id と desc を引き継ぎ、次の項目で bbox を置き換える。

操作

from

src_bbox

tgt_bbox

要素を保持する

"ref_image_0"

元画像内のボックス

同じボックス

移動またはサイズ変更

"ref_image_0"

元画像内のボックス

異なる移動先のボックス

追加、置換、色変更

null

null

出力先のボックス

削除

"ref_image_0"

元画像内のボックス

null

構図指定と同じように、指示と編集用配列を promptにまとめる。追加や削除は両方に記述する。位置を維持する要素には保持行を追加する。BFLのガイドによれば、ボックスの外側のピクセルは通常そのまま残るが、周辺の照明、反射、影が変わる場合がある。編集を受け入れる前に、出力全体を元画像と比較する。BFLはまた、自社のテストでは約40×25ピクセルのボックス内の新要素が表示されないことがよくあったと報告している。これは提供元の観察であり、普遍的な最小サイズでもBIG CHANGEのテスト結果でもない。 BFLの編集方法、 編集行のスキーマ

解像度と予算を決める

概要では 768sq、 1k、 1.5k、 2k 、 4kが選べるとされ、デフォルトは 1k だ。料金ページに掲載されている料金は以下のとおり。ただし 1.5k の料金は記載されていないため、利用前に確認する。 BFLの概要

解像度

ドキュメント記載の出力サイズ

画像1枚当たりの料金

10回のリクエストの計算例

768sq

768×768

$0.041

$0.41

1k

約100万画素

$0.048

$0.48

2k

約400万画素

$0.100

$1.00

4k

約1600万画素

$0.607

$6.07

これはBFLが掲載している米ドル建て料金で、10月3日に確認した。10回分の列は算術計算であり、実際の支出を測定したものではない。BFLではAPIとPlaygroundの料金は同じで、1クレジットは0.01ドルに相当する。送信後の応答には cost。 4k リクエストの料金は 1kの約12.6倍だ。必要な作業に応じた出力サイズを選び、追加試行の予算も確保する。解像度を変えると新たなリクエストとなる。このガイドでは、2回のリクエストで同じ構図が得られるとは確認していない。 BFLの料金

任意の grounding 設定はデフォルトで trueとなり、生成前にウェブ検索と画像検索を有効にする。BFLによると、これをオフにするとプロンプトだけを使って高速に結果が得られる。この速度差は測定しておらず、根拠に基づいた出力の正確性も検証していない。 BFLの根拠付けに関するドキュメント

送信、状態確認、結果保存

送信後、返された polling_url を保存し、APIキーを使ってそのURLを指定して状態を確認する。URLはタスクを処理しているリージョンを指す。 Pending、 Reasoning 、 Generating は処理が継続中であることを示す。 Readyになったら result.sampleをダウンロードする。署名付きリンクは1時間で期限切れになる。ダウンロード先URLに x-key ヘッダーを送ってはならない。結果には result.prompt展開後の指示と result.duration生成時刻も含まれる。 BFLの結果取得手順

ブロックされたタスクや失敗したタスクへの対応は、処理中のタスクとは異なる。 Request Moderated は入力がブロックされたことを示し、 Content Moderated は出力がブロックされたことを示す。再試行する前に入力を調整する。 Errorの場合は応答を確認する。不明または期限切れのタスクでは Task not foundが返る。失敗したタスクが通常のJSON本文を伴うHTTP 503 で返ることがあるとBFLは注意しているため、 status を再試行前に確認する。参照画像が大きすぎる場合は 400が返る。未知のフィールド、無効な値、空のプロンプト、サイズ不足の画像の場合は 422。別のエンドポイント由来のフィールド seed、 width や input_image などはこのエンドポイントでは受け付けられない。 BFLの生成・エラーガイド

結果を保存し、配置、指定した文言、編集時の周辺領域を確認して初めて、試行は完了となる。応答 Ready は結果が利用可能であることを示すが、タスクを満たすかどうかは目視で確認する必要がある。

出典・参考資料

  • FLUX 3 Image製品ページ:ブラウザー版とAPI版の利用方法、商用ウェイトのアクセス条件を確認できる。デモは提供元の資料であり、BIG CHANGEのテスト結果ではない。
  • 10月1日のリリースノート:画像エンドポイントの公開日と共通エンドポイントの説明を確認できる。広範な制御の主張については、チュートリアルにある限定的な説明と併せて解釈した。
  • エンドポイント概要:パラメーター、参照画像の制限、解像度、根拠付けの挙動を説明している。
  • バウンディングボックス・チュートリアル:2種類の行スキーマと、ここで応用した走る人影の例を説明している。
  • 編集ガイド:座標変換、参照画像の順序、小さな領域や周辺ピクセルに関する注意点を裏付ける。
  • 生成ガイド:認証、非同期での結果取得、期限切れリンク、エラーを記載している。
  • 料金:ここでの計算に使った料金を掲載。実際に試行する前に料金とリクエスト・パラメーターを再確認すること。ドキュメントは随時更新される。