Anthropicによると、Claude for Governmentが一般提供を開始した。7月に始まったパブリックベータを経て、9月30日から米国の連邦政府機関と州政府機関が利用できる。これにより調達部門やIT部門は、FedRAMP Highの認可環境で稼働するデスクトップ製品を直接契約できるほか、部門間で利用量と支出を配分する制御機能も使える。発表は提供開始を確認し、制御機能を説明しているが、導入済みの機関数は明らかにしていない。

主な変更点

Claude for Governmentは9月30日から米国の連邦政府機関と州政府機関に一般提供されている。

テナント管理者は、組織が共有プリペイド残高から引き出す金額に上限を設定できる。局が組織として構成されている場合、このポリシー上限により、資金を移動せずに機関の利用を制限できる。

Claude Code CLIとClaude for Microsoft 365は引き続き早期アクセス段階にある。購入者は、有料シートが発表済みの支出コミットメント上限にどう算入されるかを確認する必要がある。

一つの導入環境で部門ごとに異なる上限を設定

この管理者ガイドでは、機関のテナント、局やプログラムを表す組織、各組織のユーザーについて説明している。テナントにはIDプロバイダーとの接続と、機関のシートやクレジットが保存される。テナント管理者はシートを配布し、組織の支出上限を設定する。組織の所有者は、自らのユーザーと設定を管理する。シートが割り当てられていないユーザーはサインインできるが、メッセージを送信できない。

Anthropicによると、機関は独自のIDプロバイダーを接続してシングルサインオンを利用し、SCIMのグループマッピングでシートの階層を割り当てられる。階層ごとに利用可能なモデルを制限し、レートや金額の上限を設定できる。管理者はコネクターや機能の利用可否を含む既定値を下位機関向けに設定し、ユーザー別・モデル別に利用状況を確認できる。同社はさらに、管理操作を記録し、同社側の機密性の高い操作には2人の承認を求め、利用状況のエクスポートには会話内容ではなく計測データを含めると説明している。これらは文書化された製品上の説明であり、BIG CHANGEが検証した制御機能ではない。

この請求ガイドによると、調達の一環としてAnthropicが機関向けに1つ以上の請求アカウントを設定する。複数の組織を1つのプリペイドアカウントにひも付けることも、別々のアカウントを設定することもできる。組織の上限は、一定期間に共有残高から引き出せる金額を制限するポリシーであり、設定しても資金は移動しない。クレジット払いの利用については、アカウント残高が最終的な上限となる。

Anthropicの9月30日の発表によると、機関は固定単位で利用量を購入し、厳格な上限を超えることはできないため、支出が契約上のコミット額を超えることはない。また、シート料金はないとしている。しかし、現行のシート階層ガイドには、Anthropicが管理してシート単位で課金する階層と、クレジットを消費する自己管理型の階層が記載されている。請求ガイドによると、組織の上限は自己管理型の階層に適用される一方、有料シートの利用はそのクレジット残高から差し引かれない。購入者は契約にどの階層が含まれるか、発表されたコミット支出上限にシート料金がどう反映されるかを確認すべきだ。発表にはドル建ての料金は記載されていない。

認可の対象範囲

AnthropicはClaude for GovernmentをFedRAMP High認可環境経由で提供されるサービスと説明している。同社の政府向け製品FAQによると、デスクトップアプリはPalantirのFedRAMP High境界内にある専用の政府環境へ接続する。FedRAMP MarketplaceにはPalantir Federal Cloud Service – Supporting Services (PFCS-SS)が、2024年11月付の認証を持つClass D (High)として掲載されている。Anthropicは同掲載における支援サービスとしてClaude for Governmentを挙げている。Marketplaceのプロファイルが裏付けるのはPalantirのサービスの認証であり、Claude for Governmentがその範囲に含まれるという説明はAnthropicによるものだ。いずれの情報源も特定の機関による導入を承認しておらず、Claudeの個々のモデルに個別のFedRAMP認可が与えられているわけでもない。

機関独自の認可手続きについて、Anthropicは、同社のトラストセンターを通じてFedRAMPセキュア構成ガイドと、機関が運用認可を審査するための文書を提供すると説明している。会話履歴は機関が管理する端末に残るとされ、政府向け製品ページにはWeb版やモバイル版がないと記載されている。セキュリティ部門と調達部門は、それでも自らの導入における構成、データ区分、契約を評価する必要がある。公開発表は、データの取り扱いや制御の有効性を独立して実証するものではない。

現在のアクセス方法と今後

新規の機関は、Anthropicの公共部門チームにアクセスを申請するよう案内されている。Anthropicによると、既存顧客はデスクトップアプリに移行し、アプリ内で会話履歴をインポートできる。機関は標準的なモバイルデバイス管理プラットフォームを通じて導入できる。現行の管理者ガイドでは、テナントの設定とIDのプロビジョニングを説明している。これらが文書化された前提条件だが、BIG CHANGEは製品をインストールも評価もしていない。

一般提供の対象には政府向けデスクトップ製品が含まれ、デスクトップアプリ内でClaudeがローカルファイルを扱う機能やClaude Codeも利用できる。AnthropicはClaude Code CLIとClaude for Microsoft 365を別途、早期アクセスの提供と位置付け、関心のある機関には公共部門チームへの連絡を求めている。したがって、いずれかの連携機能を評価する機関は、アクセスと設定が引き続き早期アクセスの手続きに左右されると考えるべきだ。