Metaは、テキスト指示からモバイルゲームを制作する2つのツールを発表した。スマートフォンアプリのHorizon Createと、ブラウザー上で使うHorizon Studioだ。同社の9月24日の開発者向け発表によると、クリエイターはプレイ可能な2Dまたは3Dゲームを生成して編集し、Horizon、Facebook、Instagramでの配信に申請できる。現在は一部のクリエイターを対象に試験中で、ほかの利用希望者には早期アクセスの登録を案内している。

Metaが提案する変化は、ゲーム内の個々の素材を生成するだけにとどまらない。ゲームの制作、改訂、プレイヤーへの提供を、ひとつのHorizonワークフローにまとめる。専用の開発環境を持たないクリエイターには意味があるかもしれないが、発表が示すのは製品計画と限定的なテストであり、ユーザーが成功するゲームをどれほど確実に作れるかではない。

大きな変化

  • 何が変わったか:Metaは、スマートフォンアプリとウェブエディターにまたがる、プロンプト主導の2D・3Dモバイルゲーム制作ワークフローを新たに説明した。同社は以前からHorizonの個別機能向けにAIツールを提供しており、メッシュ、テクスチャ、スクリプトなどを生成できたほか、2025年にはHorizon Studioをプレビュー公開していた。
  • 仕組み:Metaによると、Horizon Engineは説明文から環境、キャラクター、ゲームの仕組み、マルチプレイヤー対応を作り出せる。クリエイターは生成されたビルドをプレイし、変更を依頼したり、Studioで一部を編集したりできる。2つのツール間でプロジェクトとその改訂履歴を引き継げる。
  • なぜ重要か:いずれかのツールから公開すると、Facebook、Instagram、Horizon内でネイティブに発見される機会が得られる。提案された制作ワークフローをMetaの既存ユーザー層と組み合わせる一方で、配信範囲は引き続きMetaの審査や発見システムに左右される。
  • まだ明らかでないこと:Metaが公開した資料では、幅広い利用可能性、クリエイターによる独立した評価、利用可能な国、詳細な収益化条件は確認できていない。

スマートフォンでプロンプト、ブラウザーで編集

Horizon Createでは、文章のプロンプトかテンプレートから制作を始める。Metaによると、クリエイターはアートスタイル、キャラクター、ストーリー、進行要素を指定し、アプリ内でゲームをプレイして調整できる。クリエイターがスマートフォン上で別の作業をしている間にビルドを実行し、テスト版ができると通知する。複数のプロジェクトを同時に扱えるとも説明している。

Horizon Studioはブラウザー上で同様にプロンプトを使え、直接編集もできる。Metaによると、クリエイターはオブジェクトの位置を調整し、個別素材を置き換え、スクリプトのパラメーターを変更し、シーンのレイアウトを編集できる。どちらのツールから制作を始めても、素材、システム、改訂履歴を保ったまま、もう一方へ移行できる。Metaは出力としてモバイルゲームを挙げ、2D・3Dやマルチプレイヤーに対応するとしている。しかし、単体のアプリストア配信アプリやQuest向けVRゲームをこれらのツールが制作できるとは、発表から確認できない。

Metaは基盤となる制作過程を「エージェント型」と呼び、進行システム、難易度調整、アートディレクションを含むゲーム一式を組み立てられるとしている。これは企業側の機能説明だ。Metaは生成ゲームの独立評価や失敗率、典型的なプロジェクトにどれだけ人手による修正が必要かを公開していない。ブラウザーエディターに手動操作機能があることから、結果の評価と調整は引き続きクリエイターが担うと考えられる。

審査を経てフィード配信の対象に

Metaは、いずれかのツールで公開したゲームはFacebook、Instagram、Horizonでネイティブ配信の対象となるとしている。また、Instagramのゲーム動画から、アプリをダウンロードせずにマルチプレイヤーセッションへ進む流れを説明している。対象になるからといって、すべてのゲームがフィードで広く表示されるわけではない。Metaによると、発見システムはユーザーを引きつけ、安定して動くと判断したゲームを優先し、生成コンテンツには安全性の確認を行う。ゲームは公開前に審査され、自動の年齢レーティングも付与される。

発表はゲーム内収益化とMeta Horizon Creator Fundに触れるが、収益化の選択肢については詳細を後日発表するとしている。これらのツールで制作したゲームについて、収益の分配率、支払いの基準額、クリエイターの収益見込みは示していない。既存のHorizon基金の規則がこの新しいワークフローにもそのまま適用されると考えるべきではない。

利用方法についてMetaは、Horizon CreateとHorizon Studioはクリエイターコミュニティでテスト中で、早期アクセスを段階的に拡大していると説明する。リンク先のHorizon登録ページには現在、Horizonの最新情報を受け取るためのメールフォームがある。対象国、参加可能日、いずれかのツールの利用権については記載されていない。クリエイターは関心を登録できるが、実際に利用できるビルドや最終的な地域対象は今後の確認が必要だ。

出典と参考資料

  • Metaによる9月24日のHorizon Create/Horizon Studio発表は、2種類の制作インターフェース、対応する2D・3Dモバイルゲーム、プロジェクトの引き継ぎ、予定するフィード配信、公開前の審査、早期アクセスの状況を説明している。いずれもMetaの製品に関する主張であり、クリエイターによる独立した成果や収益化の詳細は示していない。
  • MetaのHorizon登録ページには、リンク先のメール登録フォームと、製品やマーケティング情報を受け取ることへの同意文がある。対象国や、新しいツールを利用できる時期は記載されていない。
  • Metaの2025年Horizonクリエイター向け更新情報には、ワールドの一部向けに以前から提供していたAIツールと、Horizon Studioの先行プレビューが記録されている。新たに説明されたゲーム全体の制作ワークフローと、既存の素材制作ツールを区別するための資料である。