Union Alphaは匿名の無料モデルではなくなった。OpenRouterは、9月16日にステルス公開されたモデルをUnbiasedの有料複合モデル「Pareto」として掲載している。旧stealth/union-alphaの掲載は終了し、現在OpenRouterで利用できるモデルはunbiased/paretoだ。
現在Paretoを使うには、現行のモデルIDと料金を確認する必要がある。性能を評価する際は、有料サービスと以前の無料プレビューを区別しなければならない。
大きな変化
- 何が変わったか:Union Alphaは、複数の基盤モデルで1つのリクエストを処理し、回答を統合する有料サービスとして登場した。Paretoの運営元は、公開モデル名を変えずに構成モデルの組み合わせを変更できる。
- なぜ重要か:開発者は単一のエンドポイントと請求で利用できる一方、モデルの実体、応答時間、データの扱い、出力品質は固定チェックポイントではなく複合サービスに左右される。
- 今後の注目点:Union Alphaの無料プレビューは数日で有料製品に変わった。ステルス掲載時の情報、公開チャート、動画テストが以前のサービス状態を示している可能性があるため、現行モデルIDと利用条件を確認したい。
OpenRouter経由でOpenCodeにParetoを設定する
OpenRouterアカウントを接続すると、OpenCodeでParetoを利用できる。OpenRouterのPareto掲載ページによると、コンテキストウィンドウは262,144トークンで、テキストと画像を入力でき、テキストを出力する。
- まずOpenCodeをインストールする。Bashターミナルで以下のコマンドを使う。Windowsの場合はリンク先のインストール方法を参照できる。
- OpenRouterアカウントとAPIキーを作成し、現行の請求条件に従ってクレジットを追加する。Union Alphaの無料期間は終了している。
- OpenCodeで
/connectを実行し、OpenRouterを選んで、求められたらAPIキーを貼り付ける。OpenCodeはプロバイダーの認証情報をローカルの認証ファイルに保存する。 - 次に
/modelsを実行してunbiased/paretoを選択する。以前のstealth/union-alphaIDは現在使われていない。 - 編集を依頼する前に、まずファイルの説明を求める。説明をコードと照合してから、小さな変更を承認し、差分を確認してプロジェクトのテストを実行する。OpenRouterの利用状況記録でトークン使用量と費用を確認する。
curl -fsSL https://opencode.ai/install | bash
cd /path/to/your/project
opencode
モデル選択欄にParetoが表示されない場合は、プロジェクトのopencode.jsonに追加してからOpenCodeを再起動する。
{"model":"openrouter/unbiased/pareto","provider":{"openrouter":{"models":{"unbiased/pareto":{}}}}}
接頭辞openrouter/はOpenCodeで設定するモデル名に含める。OpenRouter独自のAPIではunbiased/paretoを使う。この手順は現行ドキュメントに基づくもので、この記事のために有料リクエストは実行していない。
Unbiasedに直接接続する
Unbiasedは審査制のプライベートベータでもParetoを提供している。公式セットアップファイルによると、新規アカウントは手動で承認され、前払いクレジットを使う。公開APIのベースURLはhttps://api.unbiased.ai/v1で、モデル名はparetoだ。評価目的で直接アクセスが認められても、それだけで商用または本番利用が許可されるわけではなく、別途書面による契約が必要となる。
承認を受けてAPIキーが発行された後は、OpenAI互換クライアントで以下の設定を使える。
export UNBIASED_API_KEY="your-key-from-the-platform"
curl https://api.unbiased.ai/v1/chat/completions -H "Authorization: Bearer $UNBIASED_API_KEY" -H "Content-Type: application/json" -d '{"model":"pareto","messages":[{"role":"user","content":"Reply with one sentence."}]}'
APIキーはリポジトリではなく、環境変数かOSのキーチェーンに保管する。ドキュメントによると、GET /v1/modelsは現在404を返すため、モデル一覧の取得を必須とするクライアントではparetoを明示的に設定する必要がある。UnbiasedはmacOSインストーラーも公開しているが、上記のエンドポイント設定は互換性のあるクライアントで利用できる。
Union Alphaの開発元
OpenRouterのアーカイブ掲載情報によると、Union AlphaはUnbiasedが開発・運営し、Paretoとして公開された。プレビューを中継したのはOpenRouterであり、開発元やプロバイダーではない。
UnbiasedはCircuit & Chisel, Inc.の製品プラットフォームだ。同社は共同創業者兼CEOをLouis Amira、共同創業者兼CTOをDavid Noël-Romasとし、2人ともStripe出身だと説明している。
Paretoは複合モデルとして説明されている。複数の大規模言語モデルを並列で実行し、結果を統合して1つの回答を生成する。企業は最先端モデルとオープンモデルの組み合わせを公表しているが、固定の構成モデル一覧は公開していない。機能を大きく損なわない限り、事前通知なしに内部構成を変更できると利用規約に定めている。推論処理の委託先としてAnthropic、OpenAI、xAIが記載されているが、これはデータ処理事業者の一覧であり、各リクエストに使われる正確なモデルを示すものではない。
現行料金と公表スコア
Paretoの現在の未キャッシュ入力料金と出力料金は、Unbiasedのスコア表から選んだ2つの最先端モデルより低い。以下は100万トークン当たりの米ドル建てAPI料金であり、サブスクリプションや付属利用枠は別扱いだ。比較には、AnthropicのFable 5.1の料金と、入力が272,000トークンまでのプロンプトに対するOpenAI GPT-6 Astra Standardの料金を使用した。
モデル | 入力 | キャッシュ入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
Pareto 26.9 | 2.50ドル | 0.25ドル | 7.50ドル |
Claude Fable 5.1 | 10.00ドル | 0.25ドル | 50.00ドル |
GPT-6 Astra | 10.00ドル | 1.00ドル | 50.00ドル |
Unbiasedの公開料金ページでは、利用枠付きの個人向けサブスクリプションとして10ドルと100ドルのプランも案内している。一方、FAQでは現在のアクセス方法を、審査制の前払い従量課金と説明する。新規アカウントで実際に利用できるプランは、プラットフォーム上で確認したい。
Pareto 26.9のモデルカードには、タスク当たり費用や推論努力の設定を伴わない、販売元公表の次のスコア一覧が掲載されている。
ベンチマーク | Pareto 26.9 | Fable 5.1 | GPT-6 Astra |
|---|---|---|---|
DeepSWE | 74 | 67 | 74 |
Terminal-Bench 4.0 | 51 | 56 | 58 |
MMMU-Pro | 78 | 81 | 87 |
HLE(ツールなし) | 49 | 55 | 54 |
ArXivMath | 88 | 72 | 91 |
ParetoはDeepSWEでAstraと同点で、それ以外ではAstraを下回る。DeepSWEとArXivMathではFableを上回る。HLEではFableが優位で、残る項目ではAstraが首位または同点となる。
別途、モデルカードは、9月21日のスクリーンショットから転記したDeepSWEの予備的な30タスク結果を報告している。
報告された実行 | スコア | タスク当たりの平均費用 |
|---|---|---|
Pareto 26.9、9月20日 | 70% | 0.29ドル |
Claude Fable 5、8月15日 | 70% | 13.50ドル |
GPT-5.6 Sol、8月15日 | 60% | 0.52ドル |
ページはこれらの実行結果を未検証とし、費用の算出方法と分母の確認が必要だとしている。比較対象の実行日は過去のものだ。0.29ドルは70%の結果に対応し、見出しにある74とは結び付かない。

元のDeepSWEグラフが示す内容
Chase AIの9月17日付動画の開始から約1分後に表示されるグラフは、OpenRouter共同創業者Alex Atallahの9月16日の投稿に由来する。グラフでは金色の星で示されたUnion AlphaがDeepSWEで約73%となり、最先端モデルの結果に並んでいる。星には「想定料金」と記されているが、正確な費用やスコアは併記されていない。横軸は逆向きで、右へ行くほど目盛りが10ドル、5ドル、0ドルと下がる。
元の1872×1190ピクセルのチャートを開くと、スマートフォンでもラベルを読みやすい。この9月16日のスナップショットが記録するのは、無料プレビューの公開時の位置付けだ。現在の有料版Pareto 26.9におけるタスク費用を測定したものではなく、上記の現行モデルカードの結果とも別である。
Chase AIのプレビュー動画によるテスト結果
Chase AIが9月17日に公開した動画「Union Alpha Is INSANE」は、無料プレビューを試した記録だ。シンプルなホテルのランディングページではOpus 5を好み、より詳細なページではAstraがわずかに優れていると制作者は評価した。Fortnite風ゲームのタスクではUnion Alphaが繰り返し失敗した後、セッションを再起動すると、より簡単なレースゲームを完了した。制作者はその結果をAstraと同程度と判断した。
モーションデザインのテストは外部スキルとMCPサーバーに依存しており、より広いツールチェーンを評価するものだった。制作者はさらに、128Kの8ニードル検索テストで100%、独自に変更した200K版で99.6%を報告した。私たちはこれらのプロンプトを再実行せず、採点方法を調べておらず、Pareto 26.9が同様に動作するかもテストしていない。
コードを送る前にデータ利用条件を確認する
Circuit & Chiselの利用規約では、顧客コンテンツはリクエストの処理に必要な期間だけ保持するとし、法的要件への対応と、不正利用防止またはセキュリティ監視のための最大30日間を例外としている。モデルの学習には明示的な書面同意が必要だ。同じページにあるPareto固有のデータポリシーによると、生のプロンプトと回答の保持期間は公表されておらず、アカウント登録前に会員ごとの条件を開示するという。
この食い違いは、チームが機密ソースコードを送る前に書面で確認すべき点だ。ParetoへのリクエストはCircuit & Chiselのインフラや、開示されたモデル推論の委託先を経由する場合がある。まず共有しても安全な資料で試し、その後、対象アカウントに適用される保持期間と本番利用条件を確認したい。



