Yandexによると、10月11日のドローン攻撃でウラジーミルのデータセンターが損傷し、施設は稼働を停止した。同社のYandex Cloudインシデント記録は、一部のクラウドゾーンが利用不能となり、15:01 UTC時点でも基盤は機能を制限して稼働していたと記している。4日間で報告された施設事故はこれで3件目で、先行したのはサソボの停止とカルーガの一部障害だった。

インシデント記録は、施設に関する従来の告知より詳しい情報を顧客に提供している。1棟の停止とクラウドサービスの状態変化を区別しているが、個々のサーバー、顧客データ、YandexのAI学習システムの状態は明らかにしていない。

大きな変化

  • 何が変わったか: Yandexのデータセンター3か所目が稼働を停止し、同社は残るクラウド構成を不安定と説明するようになった。更新情報では、一部サービスが利用可能な一方、ほかのサービスには支障が出ている。
  • なぜ重要か:ワークロードの復旧先を決める顧客には、施設の状態だけでなく、サービスごとの情報が必要だ。Yandexは代替の復旧計画を使うよう顧客に助言し、その後、資源を迅速に展開して冗長性を確保するため、ほかのプラットフォームも検討するよう勧めた。
  • 注目点:次回のYandex Cloud更新は10月12日11:00(モスクワ時間)を予定している。どの機能が復旧したか、外部の容量を使うよう顧客に引き続き勧めているかが明らかになる見込みだ。インシデント記録にウラジーミル施設の復旧日は示されていない。

Yandexが10月11日に報告した内容

Yandex Cloudはまず01:11 UTCに一部ゾーンが利用できないと報告した。03:08 UTCには、無人航空機の攻撃でウラジーミルのデータセンターのインフラが損傷し、現地の運用を全面停止したと発表した。同社は死傷者はなく、緊急対応要員が現場にいると報告した。基盤は緊急モードで稼働し、残る資源構成は不安定だと説明し、代替の災害復旧計画を勧めた。これらは事故とサービス状況に関するYandexの説明であり、ステータスページはドローンを誰が飛ばしたかを特定していない。

サービスの状況は日中に変化した。03:11 UTC、YandexはクラウドコンソールとAPIが利用可能で、コンピューティングは一部利用でき、高可用性のマネージド・データベースクラスターの大半が切り替わったと説明した。ただし、一部クラスターは読み取り専用または利用不能の可能性があった。更新でS3と表記されたオブジェクトストレージは読み取り可能だったが、書き込みに問題が出る可能性があった。同社は地域別のKubernetesクラスターを引き続き評価し、サポートとの連絡が不安定になる恐れがあると警告した。

08:14 UTCまでに、YandexはS3で読み書きが可能になったものの、処理が遅くなる可能性があると述べた。Kubernetesは利用可能とされたが、個別クラスターで問題が起こる可能性があり、コンピューティングは引き続き一部利用可能だった。Yandex AI Studioとセキュリティサービスは一部利用可能、Yandex Moniumは利用不能と記載された。同社は追加のクラウド資源に対するクォータ引き上げも一時停止したと説明した。10:12 UTCにはサービスの可用性に変化はなく、サポート窓口は一部復旧したものの、応答に大幅な遅れが残る可能性があると報告した。

15:01 UTCの更新は、クラウド基盤が制限された機能で稼働を続けているとした。Yandexは資源をより迅速に展開し冗長性を確保するため、ほかのプラットフォームを検討するよう改めて勧めた。次回の予定更新は10月12日11:00(モスクワ時間)、すなわち08:00 UTCだった。その時点で復旧作業は続いており、施設やすべてのクラウドサービスが復旧したとは述べていない。

施設の停止と、より広範なサービス障害

Yandexの10月9日の声明は、10月7日から8日にかけての夜間に損傷を受けた後のサソボの全面停止と、10月9日の攻撃後に稼働しなくなったカルーガのインフラについて説明した。これらの拠点の復旧見通しは示されなかった。ウラジーミルの事故は日付のある一連の出来事の続きであり、Yandex Cloudが影響を受けたコンポーネントを公表し、プラットフォーム外での復旧も検討するよう顧客に助言した点が新たに加わった。

クラウドの状態は、すべての消費者の体験を示すものではない。AFPは10月11日、Yandexの配車・決済アプリに問題があったと利用者が語ったと報じた。これらの聞き取りは一部利用者の支障を示すが、影響を受けた人数を測るものではなく、報告されたアプリの問題すべてがウラジーミルの拠点に起因したとも立証しない。アルジャジーラの記事もAFPとロイターの報道を基に、ウラジーミルの停止と、それ以前の施設攻撃を説明している。

クラウド顧客にとって、ステータス記録は限界のある復旧ガイドだ。特定の時点で読み取りや書き込みができたサービス、または縮退状態で使えたサービスを示す一方、サポートの遅れやクォータ引き上げの停止も警告する。特定顧客のバックアップにアクセスできるか、データが失われたかは記していない。AI開発用スーパーコンピューター2台がサソボにあったという以前の報道は、現在の状態を明らかにしない。10月11日にAI Studioが一部利用可能と記されたことも、モデル学習への影響を示すものではない。これらの疑問にはYandexからの具体的な更新が必要だ。

出典・関連資料